2008年02月07日
歯ぎしり
寝ている自分は気がつかないのに、周りの人に迷惑をかけてしまうことに歯ぎしりといびきがあります。
しかし、実は両方とも自分の体に影響を与えてしまう病気です。
今回は、歯ぎしりについて考えて見ましょう。
歯ぎしりは「書いて字の如く」、就寝時上下の歯をギリギリしたり食いしばったりすることです。
普通、寝ているときは口の安静を保つため上下の歯にはほとんど力が入りません。
しかし歯ぎしりをしていると、食べるときなどでは使わないほどの強い力で、
咬んだまま歯をギリギリと擦り合わせるので、
過大な負担を歯や周囲の組織に影響を与えてしまいます。
では、どんな影響があるのでしょうか・・・・・
①歯周病を悪化させる
歯周病は、歯の周囲の炎症性の病気です。
従って、痛んでいるところに過大な負担がかかると周囲により炎症を拡大し、
歯を支えている骨を痛めてしまいます。
②知覚過敏
歯に大きな力の負担がかかると、歯肉を下げて歯根が露出しやすくなります。
特に、犬歯やその奥の小さな奥歯が起こりやすいです。
普通歯肉に隠れている歯根が露出すると、外からの刺激で歯がしみやすくなります。
③歯が動く
歯ぎしりは、歯に横の力を加えるため、歯が全体的に外側に拡がるように動いてしまうことがあります。
④詰め物が取れたり、欠けたりしやすい。
毎日のように繰り返される衝撃のため、被せものの一部が欠けたり、
詰めている金属などが外れやすくなります。
それでは、何故歯ぎしりを起こすのでしょうか。
実際のところこれが原因だというものではなく、複数の要因が重なり起こるといわれています。
心因的には、多くの場合ストレスが大きな因子です。
又、機能的には咬合(かみ合わせ)や歯並びの異常、不適合な充填物が要因になります。
これらを踏まえて、歯医者さんに相談するとよいでしょう。
歯ぎしりを歯医者さんではどのように対処するでしょう。
自分自身では、ストレスの解消が大切ですがそのほかに枕を変えたりすることもあります。
歯医者さんでよく行なわれるのが、お口のかみ合わせを調整することです。
特定の歯に力がかかり過ぎないようにバランスを調整するために歯を僅かに削ります。
また、歯ぎしりしても歯にダメージが無いようにするために、
ナイトガイドという装置を作りそれを入れて寝てもらうようにします。
歯ぎしりの治療は、こうやればすぐになくなるというわけには行きません。
どちらかというと、歯ぎしりのダメージを最小限に食い止める方向で治療が行なわれます。